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「NHKだけ映らないアンテナの開発」筑波大学視覚メディア研究室

本発表では、NHK(日本放送協会)の放送だけ映らなくするためのアンテナ線フィルタの開発について紹介する。


NHKは地デジ技術の特許を多数所有しているため、知財権の制約によりNHKが映らない地デジ対応テレビを国内で販売することはできない。
しかし、アンテナは知財権の制約のない古い技術の組み合わせで実現可能である。
本発表では関東広域圏のスカイツリーからの電波について、NHK以外の放送が映る状態を維持しつつ、NHKだけ映らなくするアンテナフィルタの製作方法を述べる。


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原理的には、よく知られた共振型ノッチフィルタを用いる。
関東広域圏では、21ch~25chに主要民放、26chにNHKEテレ、27chにNHK総合が割り当てられている。26chの中心周波数(551MHz)と27chの中心周波数(557MHz)にピークを持つQ値の大きい2つのノッチフィルタを並列につなげば、NHKの2放送を同時に遮断できるが、フィルタを2つ用いるためコストが増大する。
そこで、本研究では、26chと27chの中間にピークを持つノッチフィルタでNHKの2放送を同時に遮断する方法を試みる。

実験の結果、26chと27chの中間より若干高い周波数にピークを持つノッチフィルタを用いる場合、最も高確率にNHKの2放送を同時に遮断できることが確かめられた。



 この発表に関してNHKとの受信契約に関するコメントが多数寄せられているが、このようなフィルターを使用しても契約が不要とはならない可能性がある。
 たとえば国会では、マンションでBSデジタルを一括受信して各部屋に配信している場合にBSデジタル対応テレビを購入した場合、衛星配線を行っていなくても簡単に接続できるので衛星契約が必要であると答弁されている。

ソース:第8回ニコニコ学会βシンポジウム — 研究してみたマッドネス 応募者紹介 No.13 #ニコニコ学会...